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    暗渠(1):阿佐ヶ谷 川端通り先

    阿佐ヶ谷駅南口、バスロータリーの南端から西に延びる短い商店街がある。その名も「川端通り」。
    こういう名前の通りは、しばしば元来川が流れていたところである。

    商店街の先の細い道をたどって住宅街の中に入ると、画像のように明らかな暗渠が現れた。
    コンクリートの板を横に渡しただけの蓋。

    ankyo1-1.jpg ankyo1-2.jpg

    左が阿佐ヶ谷駅方面を向いたもの、右は駅に背を向けて撮ったもの。


    暗渠には猫が似合う。ここにも一匹いらっしゃった。

    ankyo1-3.jpg
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    マンホール(9):東京帝国大学・補足

    マンホール(1)に追加。

    まず1枚目。前回は載せなかった、「マンホールのふた―写真集 (日本篇)」83ページと同じ蓋。但し、それぞれの文字の大きさが同書のものよりやや小さい。
    この蓋に関して、「東京帝国大学」となる以前の「帝国大学」時代(明治19~30年)のものとする説があるが、それではいくらなんでも古すぎるだろう。
    最初の近代的下水道である神田下水の工事が資金難で停まったのが明治19年、東京市が再度下水道改良事業に着手するのが明治44年である。要は東京下水史の空白期間と帝国大学時代は重なるわけであり、いくら帝大といっても独自の下水道を備えていたとは思えない。
    そもそも、現在の建物の配置が決まったのは関東大震災後のはずである。帝国大学時代に下水道ができていたとしても、その配置は今マンホールがある位置とは異なるはずだ。
    「帝大下水マンホール明治起源説」はおそらく否定して良いだろう。
    mh9-1.jpg

    2枚目は前回の「東京帝国大学 暗渠」とおおよそ同じであるが、「東京帝国大學」の文字の向きが異なる。また「暗渠」の字体も異なるように見える。
    mh9-2.jpg

    3枚目は下水道のものではない。、「マンホールのふた―写真集 (日本篇)」の巻頭カラー写真にあるものに似た電気関係の蓋である。
    これは一見本の写真と同じであるが、電の字が逆向きになっている。つまり、本では「東」と「電」が同じ向きだが、この画像では「国」と「電」が同じ向きである。
    mh9-3.jpg

    マンホール(8):東京都下水道局の通常の蓋

    街でよく見かける東京都下水道局のごく一般的なマンホールについてまとめておこう。

    1,昭和40年代~昭和末くらいまでの蓋
      同心円と放射線を交差させたこのデザインは大正時代には既にあったもので、当時の東京市が創ったものらしい(「マンホールのふた―写真集 (日本篇)」では「東京市型」と呼んでいる)。このデザインは下水道蓋の典型的なものとして普及しており、中の紋章だけが違う同様の蓋は全国にあるはずだ。
    なお、昭和40年代以前は画像のものとちょっと違うデザインだった。紋章の線が全体に太く、その分6本の放射線はかなり短かった。

    mh8-1.jpg

    2,昭和末/平成初期~平成13年3月まで
      5弁の桜の花をデザインし、中に「東京・下水道」と記載されている。画像のように、錆び具合やライティングによって結構見た目の色や雰囲気は変わるが、材質は同じだろう。

    mh8-2.jpg  mh8-3.jpg

    3,平成13年4月以降
     現時点で最新型はこれ。時期がはっきりしているのはこういうページが残っていたため。
    先代の蓋に似ているが、それぞれの蓋の番号を刻んだキャップを埋め込めるようになっている。下の画像のようにキャップが埋め込まれていないこともよくある。コンクリ蓋でも似たような仕様あり。

    mh8-4.jpg  mh8-5.jpg mh8-7.jpg mh8-8.jpg




    ネズミの国に喧嘩売る

    先日吉祥寺のK書店でひょっとするととんでもないものを見つけた。
    私の目には著作権にうるさいアイツを、「ナンシー関の記憶スケッチアカデミー」の要領で描いたもののように見えるのだが…。
    このくらい下手だと別物として通るのか、それともD社は容赦しないのか。気になる。

    zakki1.jpg

    マンホール(6):東京都の制水弇

    加筆2010/5/23 ; 2010/06/18 : 2010/12/18

    いずれもかなり古いもの。「制水弇(えん)」とある。現在では(というより下手すれば戦後は大抵)「制水弁」と書かれるのが普通だ。

    mh6-1.jpg   mh6-6.jpg   mh6-5.jpg   
    左は文京区本郷7-1・バス停「竜岡門」付近の歩道で採集。
    中は北区の滝野川図書館の傍の歩道上で発見。一枚目とは文字の左右が逆。
    右は世田谷区の代田図書館近くの路地にて採集。文字の向きは二枚目同様だが、紋章の足が短い。


    mh6-8.jpg  mh6-9.jpg  mh6-7.jpg

    左は、上段左のものと同じものか? 字体にはほぼ差がないが、状態が良く鮮明である。豊島区役所周辺に数枚点在。
    中は、上段中のものに似ているが、水の字体などが異なる。これも豊島区役所付近。
    右は、他のものとは紋章の向きが違っている。横の線が長く、どう見ても不恰好だ。文字の書体や大きさ等もどこかぞんざいな感じがする。荻窪駅近く青梅街道歩道上だったかで撮影。



    ついでに、汎用品と思われるものをいくつか。
    mh6-2.jpg    mh6-4.jpg
    左は南池袋の歩道で、右は荻窪駅北口・千疋屋前の路上で採集。
    プロフィール

    rzeka

    Author:rzeka
    マンホール等探索者。

    因果なことにアカデミックニート=人文系大学院生でもある。
    rzekaはポーランド語で川の意。因みに発音はIPAだと[ˈʒɛka]になる。「じぇか」に近い音。



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