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    マンホール(63):東京都の初代下水用コンクリ蓋

    下水用のコンクリート蓋は、昭和7年頃考案され導入されたという。
    先日、東京市の導入当初の規格の蓋を見つけたので掲載する。

    mh63-1.jpg  mh63-2.jpg

    菱形のガス抜き穴が特徴のこの規格であるが、群小の別規格(これなど)を経て、昭和40年代には次世代の蓋に引き継がれる(この新規格は楕円の穴が6つほど空いたもので、今ではさらに新しい規格に取って変わられているものの、街ではよく見かける)。
    毎度おなじみ林丈二「マンホールのふた」では、この初代の蓋を「都区内ではまだよく見かける」としているが、現在では大部分が取り替えられて現存しないと思う。
    コンクリート蓋は、枠組みだけを鉄で造りそこにコンクリを流しこんで作るもので、鉄蓋に比べると耐用年数はかなり短くなる。耐荷重も少なく、車の通らない歩道・路地に主に設置される。
    元来そういったものなので、林氏が「マンホールのふた」を書いた四半世紀前にはすでに初代の蓋は寿命間近だったはずである。
    また、この蓋の面白いところは鉄縁(人孔縁塊)を備えている点である。本体がコンクリ蓋なのに、この仰々しさは一体(鉄縁については、マンホール(32)の追記を参照されたい)。




    また、東日暮里には、縁塊なしのものが車道上に残っている。これなどは耐用年数的に大丈夫なのかと思ってしまうが…。
    mh63-3東京市コンクリ_東日暮里 (1)  mh63-4東京市コンクリ_東日暮里 (2)

    ついでながら、人孔縁塊にコンクリ蓋、というとこういうパターンもある。これは元がコンクリ蓋だったために現行コンクリ蓋に置き換えられたのかもしれない。
    mh63-5.jpg

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    マンホール(62):国鉄の蓋 #2

    マンホール(3)国鉄の蓋の続きであります。

    御茶ノ水駅南側の通りで最近見つけた蓋である。何度も通っている道でも、まだまだ知らない蓋が出てくるあたり、まったくもって奥の深いマンホール界であることだ。

    mh62-1.jpg  mh62-2.jpg

    二の字を並べたようなパターンは戦前の逓信省の仕様でもあり、昭和前期までの電信電話関係の蓋にはよくあるもののようだ。林丈二「マンホールのふた」64頁の逓信省の蓋に似ている。
    蓋中心部のスペースの外周と国鉄マークとの間に隙間があるのが特徴的。この手の隙間には「電話」等の文字が入ることがあるが、この蓋では空白のままだ。

    mh62-3.jpg  mh62-4.jpg
    これは上の蓋の割と近くに埋め込まれていたもの。「工 電」とあるが、この「工」の字も単なる漢字ではなく国鉄マークではないかと思う。間には「 号線 号」とあって、おそらく埋設線かなにかの管理標かと思われる。これはマンホールどころかハンドホールですらない気がするが、一応載せてみる。

    マンホール(61):東急電鉄の旧社章入りの蓋

    タイトルには「東急の旧社章」と書いたが、もしかすると心得違いであるかもしれないので間違っていたらご指摘ください。

    mh61-1.jpg  mh61-2.jpg

    電電公社/NTTの蓋によく同型のものがあるので、これも電気通信関係の蓋と思われる。
    渋谷駅西口付近、玉川通り沿いの歩道で見つけた。

    マンホール追記5連発

    溜まっていた追加掲載すべき画像をまとめてアップしたので記事にしてしまうことにした。

    マンホール(3):国鉄の蓋にJR銘の大径の蓋を掲載した。

    マンホール(40):東京都の水道制水弁【大】に、別バージョンの蓋を掲載した。

    マンホール(41):東京都の水道制水弁【小】に、コンクリ仕様の小蓋を掲載した。

    マンホール(47):各自治体の雨水浸透桝に、文京区のカラー蓋を掲載した。

    マンホール(48):三鷹市の上水道関係 #2に、仕切弁の丸蓋を掲載した。

    以上5点の追記を行った。

    マンホール(60):三鷹市の下水道 汚水枡?

    大したネタではないが、今朝見つけたばかりの新鮮なものなので記事にしてしまえ。

    三鷹はそれなりに見て歩いているのだが、それでも初見の蓋はまだまだあるもので。
    牟礼団地行きのバスの通る道の歩道で見つけた、普通の下水蓋より一回り小さな東京市型の蓋。
    穴はキイホール以外空いていない。丸い部分は大ぶりで、やや詰め込み過ぎな印象のデザインだ。
    摩滅の具合は結構強い。位置から想像するに、団地ができたのと同じ頃に整備されたものではないかと思う。
    また、同じ歩道上に十数枚、割と密に並んでいたので用途は汚水枡と思われる。
    mh60_1.jpg  mh60-2.jpg





    ついでに載せてしまおう。これは井の頭のどこかの側溝にあった雨水枡の蓋。
    mitaka_usui1.jpg  mitaka_usui2.jpg

    プロフィール

    rzeka

    Author:rzeka
    マンホール等探索者。

    因果なことにアカデミックニート=人文系大学院生でもある。
    rzekaはポーランド語で川の意。因みに発音はIPAだと[ˈʒɛka]になる。「じぇか」に近い音。



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