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    《東京大学骨董蓋総覧》全キャンパス版公開

    前回仮公開した「東京大学骨董蓋総覧」であるが、本郷以外のキャンパスも順次調査を進め、先日完成と相成った。

    地図はこちら↓
    https://www.google.com/maps/d/edit?mid=z7_EkVJ845HE.ktGDri6dwlz4&usp=sharing

    リストはこちら↓ (再掲)
    https://docs.google.com/spreadsheets/d/1lbu-zK13lFCX1P858BXahq9ATsIcRbsH9XvSWlTM4dM/edit#gid=0

    この記事では、他のキャンパスの主な蓋種を紹介しておこうと思う。本郷と同蓋種のものは省略。


    【蓋種について】
    ◆白金(旧傳染病研究所/現医科学研究所)

    白金・暗渠2白金・傳染病研究所 暗渠1 (1)白金・傳研下水1白金・傳染病研究所 電1 (1)白金・帝大下水H2
    ↑左から順番に…
    白金・暗渠:東京帝国大学地紋に、暗渠の2文字のみが書かれたもの
    白金・傳染病研究所 暗渠:「傳染病研究所」「暗渠」の8文字は毛筆体で、天地は同じ。本郷の「東京帝国大学 暗渠D」種に似ている
    白金・傳研下水:孔の配置等は帝大下水Bに似る
    白金・傳染病研究所 電:「傳染病研究所」「電」の7文字の天地は同じ
    白金・帝大下水H:文字部に孔がなく、外周が4つ割で、左右には取手、上下には孔3つがあるもの。「帝大下水」の文字は辛うじて読める程度まで削られている。本郷では未発見のためH種と命名

    ◆駒場(旧旧農学部/旧第一高等学校/現東大教養学部)
    駒場・一高下水A1駒場・一高下水B1駒場・一高下水C1
    ↑左から順番に…
    駒場・一高下水A:帝大下水Fと孔や把手の配置が似ている。60センチ程度の小径。無地の帝大下水とは違って東京帝国大学地紋がある
    駒場・一高下水B:帝大下水Aに似ているが、把手は「一」「高」の真上と真下。東京帝国大学地紋がある。一高下水Aより大きく、キャムバも大きい
    駒場・一高下水C:唯一の東京市型

    駒場・第一高等学校 暗1駒場・第一高等学校 電1駒場・農学部 計量器
    ↑左から順番に…
    駒場・第一高等学校 暗:東京帝国大学地紋
    駒場・第一高等学校 電:東京帝国大学地紋
    駒場・農学部計量器:唯一の一高以前の蓋

    駒場・航空研究所 配管A1駒場・航空研究所 配管B2駒場・航空研究所 配管C4駒場・航空研究所 不明2
    ↑左から順番に…
    駒場・航空研究所 配管A:東京帝国大学地紋、配管の二字は細ゴ風
    駒場・航空研究所 配管B:東京帝国大学地紋、配管の二字は毛筆風
    駒場・航空研究所 配管C:地紋はIと―を交互に並べたもので、大ぶりの取っ手付き。配管の2字は削られている。
    駒場・航空研究所 不明:配管Cのようであるが、文字がまったく読めないもの。地紋はIと―を交互に並べたもので、大ぶりの取っ手付き








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    《東京大学骨董蓋総覧》 本郷キャンパス版

    東京大学本郷キャンパスは、マンホール蓋愛好家の間では骨董蓋の宝庫として有名である。足を踏み入れれば、そこらじゅうに東京帝国大学だの帝大だのの銘が入った蓋が現役でたくさん残っているのがすぐわかる。
    このブログも、第一号記事は本郷キャンパスにある「東京帝国大学」「帝大」銘の古蓋についてまとめたものであった(その1その2その3)。
    これらの記事はいま見るとあまりに簡素で、網羅性にも欠けている。そこで、いつか東大の骨董蓋について詳細に纏め上げようと思っていたのである。

    で、先月。
    急に思い立って正門~安田講堂を皮切りに、4日間(10時間)あまりかけて本郷キャンパス全域の調査を行い、それをGoogleマイマップ上に種類別にプロットした。
    蓋の種類は、銘で大別して「帝大下水」「東京帝国大学 暗渠」「東京帝国大学 暗」「東京帝国大学 電」などがあり、それぞれにヴァリエーションがいくつかあった。そうした蓋種の定義と分類は後述。

    今のところ本郷キャンパスのみであり、弥生(農学部)・駒場・浅野・白金・小石川植物園などにある東京帝国大学/帝大さらに一高等の蓋は扱っていない。従って仮公開とするが、とにもかくにも成果を公にしようと思う 弥生・駒場・白金などの(←他キャンパスの蓋のまとめも公開しましたので併せてどうぞ)。

         ※     ※     ※

    《東京大学骨董蓋総覧》地図 (Google Map)
    https://www.google.com/maps/d/edit?mid=z7_EkVJ845HE.ktGDri6dwlz4&usp=sharing

    当調査のメインコンテンツはこちら。

    【注意】
    ※現地でプロットしているわけではなく、位置は異同あり。
    ※工事中・駐車中の場所など見落としがある。
    ※宿舎周辺等、関係者以外の立ち入りが明確に制限されている場所は当然調査していない。さらに常識的に考えて、学内者であっても直接の関係者以外が入れないと思われる箇所も基本的に調査していない。
    ※一人で、アナログ的手法で位置を記載している為精度は低い。他の方による校正調査をお願いしたいところであるが、学外者が立ち入るには不適切な場所もあるのでそのへんは注意乞う。

    【凡例】
    ※マークの色~~~赤:下水 青:暗渠 緑:電気 白:痕跡等 紺:都上下水道など
    ※マークの形~~~丸:丸蓋 角:角蓋&鍵穴型 星:その他

    ※A,B,C…の蓋種ごとに分けたレイヤーを用意してある(EとGは少数であり区域も被らないので一緒にした)。ヴァリエーションレヴェルでの分布上の偏りを知る参考にしていただきたい。なお色でわかることもあり、帝大下水A・電A…は同じレイヤーに収めてある。

         ※     ※     ※

    《東京大学骨董蓋総覧》 リスト(Google Spreadsheet)
    https://docs.google.com/spreadsheets/d/1lbu-zK13lFCX1P858BXahq9ATsIcRbsH9XvSWlTM4dM/edit?usp=sharing
    一枚一枚の蓋についてのリストはこちらを参照のこと。

    【蓋種について】
    蓋種の定義は以下の通り。

    帝大下水A:「帝大下水」の文字部分に孔がなく、把手が「下」の右にあるもの
    帝大下水B:文字部分に孔があり、「大」「下」の間に鍵穴があるもの
    帝大下水C:ゴシック体風の文字で、4文字すべてがそれぞれ蓋の中心に下を向けている様式
    帝大下水D:Aの外周が細くなっていて、Aに比して小さな蓋
    帝大下水E:Aと孔等は同様だが、字がやや小さいもの
    帝大下水F:Aに比べて文字部分の幅が狭く、把手が「帝」「下」の斜め右上についているもの
    帝大下水G:Bと同様だが、鍵穴がなく、外周の孔が16個のもの

    電 角:角蓋に「電」の1字を記したもの諸々
    電氣2枚組:2枚組の角蓋で、「電」「氣」の2字を記したもの
    電氣2枚組 小:上に似ているが一回り小さいもの

    東京帝国大学 暗(鍵穴)A:「東京帝大学」銘のもので、頭部が帆立型であるもの
    東京帝国大学 暗(鍵穴)B:「東京帝大学」銘のもので、頭部が独立した丸蓋であるもの

    東京帝国大学 暗A:「東京帝国大学」「暗」7文字すべての天地が同方向のもので、鍵穴は2つ
    東京帝国大学 暗B:Aと似ているが鍵孔が4つあるもの
    東京帝国大学 暗C:「東京帝国大学」の六字がいずれも紋章部分を下にしているもので、「東京帝国大学 暗(鍵穴)B」の頭部と同じもの
    東京帝国大学 暗渠A:ゴシック体風の文字で、「暗渠」と「東」だけが同じ向きで、「京帝国大学」は紋章部分を地としている
    東京帝国大学 暗渠B:「東京帝国大学」の6文字が毛筆体文字で、「暗渠」とは「東」だけが同じ向きのもの
    東京帝国大学 暗渠C:毛筆体文字で、「暗渠」「国」が同じ向きのもの(Bの6文字が180度反転している)
    東京帝国大学 暗渠D:「暗渠」と「東京帝国大学」が全て毛筆体で、8文字とも天地が同じもの

    東京帝国大学 電A:電の字が細ゴシックふうで、「東京帝大学」銘のもの
    東京帝国大学 電B:電の字が毛筆体で、7文字とも天地が同じもの
    東京帝国大学 電C:電の字の真上に、「東 京」の2字間の空白があるもので、二の字地紋
    東京帝国大学 電D:Aと似るが「東京帝大学」銘のもの
    東京帝国大学 電E:Dの6文字が反対向きのもの

    亀甲地紋無文字角蓋:亀甲地紋でところどころ穴がある角蓋で、文字はない
    その他:東京市水道の水栓・阻水弇・制水弁など

    ↓長くなったので、画像集は追記部分に。

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    プロフィール

    rzeka

    Author:rzeka
    マンホール等探索者。

    因果なことにアカデミックニート=人文系大学院生でもある。
    rzekaはポーランド語で川の意。因みに発音はIPAだと[ˈʒɛka]になる。「じぇか」に近い音。



    当ブログについて:リンクはご自由に。拙文がリンクされるようなサイトの話題には多分関心があるので、よければリンク張ったら呼んで下さい。画像の直リンクはfc2の環境上望ましくない(ちゃんと表示できないケースが多い)ようですので、あまりおすすめしません。なるべく記事ごとかブログトップ、カテゴリトップへのリンクを推奨します。但し、文章・画像その他すべての著作権は当方に帰属します。 ©rzeka

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