マンホール(73):東京都水道局の蓋の変遷

東京都(東京市)の上水道の蓋の歴史はちゃんと調べていないのでまだわからない点も多いのだけど、だいぶ前から保留状態で放置されている画像があるので今回記事にしてしまう。
自分の認識を整理するためにも大雑把に歴史をまとめておこう。

1.最古級の蓋
下の蓋がどうやら東京市水道局でも最古級のものらしい。
mh58-1.jpg


2.戦前期?の様式
戦前期には、消火栓の蓋とその他設備(流量計、伸縮管、阻水弇など)の蓋とで地紋のデザインを区別していた。すなわち、
・消火栓:斜め格子を彫って菱形を浮き彫りにした柄
・その他:東京市の紋章を連続させた亀甲柄(1.の柄の修正ともいえる)
という区別である。

戦前の消火栓の実物画像は今ちょっとないのだが、三鷹市のこの蓋に近いものである。
mh22-2.jpg

また、その他の蓋の画像は以下の通り。
mh37-1.jpg 伸縮管
見ての通り右書きと左書きの二通りがある。一概には言えないが、後者は左書きが一般化した戦後の蓋である可能性もある。


3.戦後~昭和40年代初頭の様式
消火栓か否かでの区別はなくなり、亀甲柄は廃止され量水器等も斜め格子柄になる。
以下の画像は今回が初出となるが、恐らく昭和2~30年代のものである。
mh73-1.jpg mh73-2.jpg mh73-3.jpg
いずれも本郷界隈での撮影。継ぎ目の出来など精巧さを欠いているあたりが戦後初期っぽいというのは邪推か?

また、コメント欄にあるように、この時期の消火栓蓋の所在を教わったので撮ってきた。
mh73-4東京旧旧消火栓 1 mh73-5東京旧旧消火栓 2 mh73-6東京旧旧消火栓 3
字体がちょっと変である。

4.昭和40年代~
斜め格子柄の凹凸が改められ、格子のほうが浮き彫りになった様式。
mh33-1.jpg mh28-1.jpg mh43-1.jpg 
mh41-3.jpg mh40-1.jpg mh47-1.jpg

この様式は、蓋の角が丸くなったり装飾が加わったりの変化はあるが現在も用いられている。
mh58-3.jpg mh45-1.jpg
mh40-4.jpg mh33-5.jpg
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No title

既にご存知の蓋かもしれませんが、「戦前期?の様式」に該当すると思われる東京都の消火栓の蓋が新宿駅西口の21番バス乗り場の近く(甲州街道寄り)に1枚存在しますよ。(2011-02-05確認)

No title

それは気付いていませんでした。あそこにあったとは。
人混みだと蓋を見ながら歩きにくいので見落としたのかなと思います。

今回自分の記述を読み返してみて、消火栓については2と3の区別はそんなにないのかなと思いました。
あの辺が整備された時期を調べてみると、菱形のほうが浮いた蓋の使用時期を推測する材料になるかもしれません。
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因果なことにアカデミックニート=人文系大学院生でもある。
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